肥満の犬猫はやばい!肥満のリスクを獣医師が解説!

予防

肥満の犬や猫は多い。

肥満の犬猫は健康面でやばいが、飼い主はもっとやばい。
「うちの子食いしん坊でー」とか「ぜんぜんごはんの量は少ないんだけどー」とかいいう人もいるが、たいてい飼い主によるおやつの与えすぎが原因だ。

ぼくは行き過ぎた肥満はもはや虐待だと思っている。

今回は肥満が犬や猫の健康にどんな悪影響をもたらすか、どのくらいの体重にどうやっていじしていくかを獣医学的に解説する。

どこからが肥満?

犬猫の体型を私たち獣医師が評価する際にはBCS(Body Condition Score)という指標を使うことが多い。

具体的な基準は下記の表の通りだ。
骨がどのくらい触れるか、どのくらいくびれているかを視覚的、触覚的に確認し、総合的に判断する。

引用環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」
引用環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」

BCSが4以上で肥満と判断される。
このやり方なら自宅でもできるため、ペットの現時点でのBCSを評価してみて欲しい。

肥満が動物の健康にもたらす影響

健康に直結する部分を解説していく。

心臓への負担が大きい

人間でもそうだが、肥満は心臓に負担を与える。
必要な血流量が増え、その分心臓は頑張ろうとするからだ。

そのため、心臓病のリスクの大きい小型犬や猫では肥満になるとさらにリスクが高まる。

また、心臓の負担が増えると、全身麻酔を欠けた時のリスクも高まる。
麻酔の量は増やさないといけないし、換気がうまくいかないことがあるためだ。

足腰や関節を痛めやすい


肥満によって体重が増えると、それだけ体の骨や関節にかかる負荷は大きくなる。
若い頃はなんともなくてもそういった負荷が積み重なると、椎間板ヘルニアや関節炎などを引き起こす要因にもなる。

特に、ミニチュア・ダックスフンドやコーギーなどの犬種は椎間板ヘルニアになりやすいし、高齢の猫は関節炎になりやすいため、これらの動物については肥満により一層注意する必要がある。

椎間板ヘルニアについてはこちらにもまとめているから参照してほしい。

皮膚炎を起こしやすい

意外かもしれないが、肥満の動物は皮膚炎になりやすい。

皮膚が折り重なって接触し、その部分に汚れが溜まったり、物理的刺激が皮膚炎の原因になるためだ。

肥満の原因

肥満の原因は1つしかない。
消費カロリーよりも摂取カロリーが多いことが唯一の原因だ。

多くの場合はごはんやおやつの与え過ぎによるものだが、避妊や去勢手術をすると代謝が下がってしまい、それまでのご飯の量だとカロリーノ取りすぎになってしまうこともある。

ダイエットの方法

犬猫のダイエットは基本的に食事制限だ。
運動させて痩せるというのはかなり難しい。

具体的な食事管理の方法を解説する。

食事量を減らす

シンプルかつ簡単なのがこの方法だ。

まずはいつもの量から1割くらい減らしてみると良いだろう。
おかわりをねだってきても、心を強く持って与えないようにしなくてはいけない。

減量用の食事にする

フードの中には、食事管理をしやすくしたものも存在する。

やはり、体重減量効果を期待するなら、ホームセンターなどで売っているものよりも動物病院で出されるような療法食の方が良いことが多い。

下にあげたフードは病院で出すことも多いものなのでおすすめだ。
ぜひ試してみて欲しい。

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また、避妊や去勢をした子用のフードもおすすめだ。
避妊や去勢後はそれまでと同じ食生活だと太ってしまうため、下のようなフードに切り替えてみてほしい。

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まとめ

  • 体型はBCSで評価する
  • 肥満はあらゆる病気のリスクになる
  • ダイエットには運動よりも食事管理がおすすめ

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